EtherCAT経由のマクソン社製モータドライバEPOSの制御
このページでは、EtherCAT経由でマクソン社製のモータドライバEPOSの制御を紹介します。 実験や研究分野では、マクソン社製のモータがよく使われているのを見ます。 実験や研究に特化したドライバを製作するのもいいのですが、簡単にモータを回してみたいときには、専用のドライバを購入した方が楽な場合があります。 そこで、マクソン専用のモータドライバEPOSを用いて、マクソンのモータを制御してみたいと思います。
ステップ1.準備(用意するもの)
必要な物をそろえる
- ハードウェア
- 制御用ソフトウェア及び開発環境
まず、必要な物を用意します。
・モータ DCブラシモータ又はDCブラシレスモータ 参考リンク先
・モータドライバ 容量はモータに合わせる 参考リンク先
・LANカード(注:intel社製のチップを搭載したもの)
・LANケーブル
・EK1100 EtherCAT terminal 参考リンク先
・EL6751 CANopen master/slave terminal 参考リンク先
モータは、回したいモータを選択し、ドライバをそのモータを回すことのできる容量の物を選びます。
EK1100は、EtherCATターミナルで、この装置に必要な機能モジュールを追加していきます。ディジタルI/Oやアナログ入力、アナログ出力、通信モジュール等があります。
ここでは、モータドライバの通信に合わせて、CANOpenモジュールEL6751を接続します。
EK1100、EL6751は、DINレールに取り付け可能な形状になっています。
・TwinCAT 無償ダウンロード可能
制御用ソフトウェアとして、EtherCATのマスタープログラムが必要になります。Windows上でVisual Studioを用いて開発したい場合は、BeckhoffのTwinCATやINTimeが使用可能です。
LinuxであればIgH EtherCAT Master for Linuxを使用することが出来ます。
ここでは、BeckhoffのTwinCATを基に、Visual StudioのC#を用いて簡単な動作プログラムを作っていきたいと思います。
TwinCATは、ここからダウンロードすることが可能です。
初期設定
- EPOSの設定
- 接続
まず、EPOSとモータを接続します。電源は、モータの定格電圧に合った物で、十分な電流を流せれる装置を用意するといいでしょう。 充電池(鉛蓄電池やニッケル水素)でもいいですが、充電等が面倒であれば安定化電源を用意するといいでしょう。 EPOSとPCをUSBケーブルで接続すると簡単に動作パラメータを設定することが出来ます。動作パラメータ調整やゲイン調整には、マクソンの専用ソフトEPOS Studioを使用します。 このとき、CANOpenでの通信パケットであるPDO(Process Data Object)の設定は、下記のようにしておきます。このPDOを介してモータの制御を行うことが出来ます。
モータを接続したEPOSとEL6751とを接続します。接続にはマクソン社のケーブルを使用すると便利ですが、データシートにピンアサインや使用コネクタが記載されているので、自作することも可能です。 EK1100に電源(DC24V)を接続し、EtherNetケーブルを接続すれば接続は完了です。あとはソフトウェアを作成すれば動かすことが出来ます。
ソフトウェアの設定
- TwinCATの設定
- ヘッダファイルの生成
TwinCATをダウンロードし、インストールを開始すると途中でインストールモジュールを聞かれます。
その時、TwinCAT I/Oも選択してインストールしておきましょう。
通常はTwinCAT PLCを用いてPLCラダーやコマンドで動かすのが一般的ですが、PLCの知識が必要になるのでここではTwinCAT I/Oを介して操作する方法を説明します。
TwinCATのインストールが完了すると、再起動を求められるので、再起動します。起動しなおすと、タスクトレイに新たにTwinCATのアイコンが追加されます。
アイコンの上で右クリックすると、ポップアップメニューが現れるので、そこからXXを選択します。これがTwinCATの設定画面になります。
まず、
ソフトウェアの作成