独立行政法人理化学研究所と住友理工株式会社が2007年に設立した理研-住友理工(旧:東海ゴム)人間共存ロボット連携センター(RSC)(旧:RTC)は、RIBA、RIBA-IIの後継機種にあたる介護支援ロボットの研究用プラットフォーム”ROBEAR”を新たに開発しました。
ROBEARはRIBA、RIBA-IIの技術を継承しながら、新たに、介護現場でよく行われている立った姿勢での抱きかかえ、起立補助、リハビリなどの動作の実現を目標にしています。
介護支援ロボットの研究用プラットフォーム”ROBEAR”は、小型化と高精度・高出力を実現するアクチュエータユニット、 人との接触状態を検出するための力/トルクセンサ、関節ごとの電流トルク推定器、 皮膚に相当するゴム製の触覚センサ(スマート・ラバー・センサ)の3種類の力覚系センサとそれらを用いた高出力のインピーダンス制御を新たに採用しました。
ROBEARの移乗動作は、RIBA及びRIBA-IIで培ってきたお姫様だっこに加えて、新たに縦抱き上げを実現しました。
縦抱き上げは端座位の姿勢をとれる被介護者の前面から抱き上げを行い、立位の状態から車椅子へ移乗させる動作です。
下記詳細ボタンからROBEARで実現した介護動作を動画でご覧頂くことができます。
ROBEARの開発は、理化学研究所社会知創成事業イノベーション推進センター理研-住友理工人間共存ロボット連携センターロボット感覚情報研究チーム、 ロボット制御研究チーム、ロボット動作研究チームが共同で行った。また、ロボットに搭載している触覚センサ(スマート・ラバー・センサー)は、 住友理工株式会社健康介護事業準備室(現:健康介護事業部)の協力を得てロボットに搭載した。
ROBEARに関する問い合わせ、取材等の問い合わせ先は下記まで。
(2015年4月以降)
名城大学 理工学部情報工学科
知的センサ情報処理研究室
向井 利春(むかい としはる)
TEL:052-838-2492
e-mail:
理化学研究所 広報室 報道担当
TEL:048-467-9272 FAX:048-462-4715
e-mail:
介護支援ロボット用研究プラットフォーム「ROBEAR」の構造、搭載センサなどの概要
諸元 | スペック |
---|---|
寸法 | 幅:800mm、奥行き:800mm、高さ:1500mm |
重量 | 約140kg(バッテリーを含む) |
モータ搭載数 | 合計27個 頭部:2個 腕:6個(片腕あたり) 胴体:5個 台車:8個 |
台車の動き | 四輪独立操舵方式 (前輪車輪アームの伸縮で支持基底面を拡大可能) |
アクチュエータ種類 | ACサーボモータ |
可搬重量 | 両腕で80kg |
稼働時間 | 通常の使用で4時間程度 |
動力源 | ACコンセント又は搭載リチウムイオンバッテリー |
センサ類 | 視覚:距離画像センサ(Kinect) 聴覚:マイク×2 6軸フォース/トルクセンサ:2個(両肩付け根に搭載) 仮想トルクセンサ:12個(両腕の各関節) 触覚センサ:64点(左右の上腕及び前腕) |
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |